現像とレタッチ:花火写真を現像してみた

きほく燈籠祭 彩色千輪 2018/9/8

こんにちは、Yutoです。

もう花火のシーズンですね!

今回は、花火写真の現像をしていきます。Lightroomのみで仕上げているので、お手軽にすますことができますよ。
今年花火をはじめて撮影する〜!といった人向けです。

created by Rinker
玄光社
¥2,420 (2024/11/21 09:15:15時点 Amazon調べ-詳細)

あわせて読みたい
エヌピクチャーズ 写真のレタッチメインの教室です。特に映画風写真、旅行写真が好きな方の内容です。主なコンテンツは①レタッチ講座(アーカイブ動画有り)②SNSアップロードを目的としたう...
▼この先、記事が続きます。
目次

撮影時に気をつけること

まず、花火写真を現像する前に、撮影段階で気を付けないといけないことがあります。
盛大に白飛びさせないこと。

ちょっとぐらいの白飛びは良いです。
目で見ても白飛びしてる部分は、むしろ白飛びしているほうが良いでしょう。

1発ずつ上がる単発花火とスターマインなどの連続花火は明るさがかなり違います。
したがって、花火によってカメラの設定が変わってきます。
大会プログラムがあればどのタイミングでどのような花火が上がるのかわかるため、自分の撮りたい花火の明るさに合わせて撮影することができます。

花火の明るさがちゃんとしたもので撮れていれば後は自由に仕上げることができます。
それでは現像開始です。

彩色千輪の花火写真を現像

今回現像する写真

せっかくなので、様々な色があって明暗差が激しい花火を現像してみましょう。
これは彩色千輪といって、主に三重県南部の花火大会で見られる珍しい花火です。
具体的には、きほく燈籠祭・尾鷲花火大会・熊野大花火大会で上げられています。

で、とりあえずこれが撮って出し。
打ち上がっている部分の花火は花火そのものが明るくなっています。上でたくさん広がっているのが彩色千輪といわれる部分です。赤・オレンジ・黄・緑までは明るいですが、青・紫はめちゃくちゃ暗いですね。青とかもはや見えないレベル。
こんな感じで花火そのものの明るさや色による明るさで、明暗差が激しくなる花火です。

撮って出し

今回はこの写真を現像していきます。

全体のバランスを整えていく

明るさ調整

露光量 +1.50

まずは暗い花火を浮かび上がらせるために全体を明るくします。
これで空と手前の街並みの一部以外は黒つぶれしていないことがわかりました。ダイナミックレンジが広くなった今のカメラだからこそできる技です。

かがくの ちからって すげー!

ハイライト −100

明るくなりすぎた部分が白飛びしかけているので、その部分を直します。
ハイライトを思い切り下げれば良い感じに。これもダイナミックレンジが広いからできる荒技です。

かがくの ちからって すげー!(大事なことなので2回言いました

白レベル +33

下のほうの花火は彩色千輪よりも明るいので、白レベルを上げて調整します。
ハイライトで調整する部分よりもさらに明るい部分を重点的に調整するのが白レベルです。

あわせて読みたい
Lightroom Classicの使い方 はじめて使う初心者でも上手に写真を仕上げられるように解説 こんにちは、Yutoです。 写真をはじめたけど、撮ったままで放置している人も多いのではないでしょうか。ちょっと調べると画像編集ソフトを使えばいいけど、なんだか難し...

白レベル・ハイライト・シャドウ・黒レベルに関することはこちらの記事に載せていますので、興味があればのぞいてみてください。

花火のディティールを強調させる

テクスチャ +40

明るさが整ったので、ディティールをはっきりさせます。
テクスチャは2019年5月にアップデートされてから使えるようになったパラメータです。
これまでの明瞭度よりさらに良い感じに仕上げてくれるパラメータです。

かすみの除去 +33

花火の煙がちょっと濃いので、かすみの除去で取り除きます。
ついでに花火も強調させます。

色を整える

色温度 3100K

次に色を整えます。
青色の花火は色温度を下げてやることで見えるようになってきます。
青と黄は対色で、色温度を上げて黄色味を増すとたがいに打ち消しあって色がなくなっていきます。そのため見えにくくなります。

自然な彩度 +25

自然な彩度を上げて花火の色を鮮やかにします。
特にニコンやソニーのカメラはRAWデータの発色が控えめに出るので、少し彩度を上げてやるぐらいがちょうど良いです。

部分補正

全体のバランスを整えたら次は部分補正を行なっていきます。

露光量 +1.11 明瞭度 +40

まず見えにくい青色の花火を個別でもっと見えるようにします。
円形ツールで青色の花火の露光量を上げると結構見えるようになります。
周りは漆黒の空なので露光量を少々上げたぐらいではほとんど影響しません。

露光量 +1.66 かすみの除去 +56

同じように繰り返していきます。
ちょっと煙に包まれているので、かすみの除去で煙を取り除いてしまいます。

露光量 +1.48 黒レベル -24 明瞭度 +62

端っこのほうにもあるので、満遍なく明るくしていきます。
背景はできるだけ黒をしっかり出したいので、花火を明るくすると同時に黒を強くします。
かすみの除去でも良いです。背景を黒くする手段は何パターンもあります。

色温度 +31

左半分の花火は暖色系です。
色温度を下げた時に黄色の花火が緑に近づいていったので、色温度を上げて復活させます。
できるだけ手前の街や水色・青・紫の花火にはかからないようにマスクがけるのがコツです。

色温度 +20 露光量 +0.12

マスクしきれなかった部分は個別でマスクします。
これで暖色の花火の色も強調させることができました。

色温度 +20 色かぶり補正 +31 黒レベル -20 彩度 -33

手前の街は暗いので、基本的に目立たなくてOKです。
右下の家の壁が青色になっていて不自然に輝いていたので、色温度と色かぶり補正で不自然な色を取り除きます。

彩度 +45

水面に花火の色が反射しているのが綺麗だったので強調させて締まりを出しました。
基本的に水面に反射している色は実物より暗くなるので、深い色が出ます。

修正

白レベル 0

最後に修正します。
Lightroomで書き出しした後、確認したら花火が明るすぎたので白レベルを下げて、明るさ調整をしました。

完成

完成です。
たくさんの色があるのですが、一つ一つ処理していけばそれぞれの色のおいしいところを強調させることができます。

ビフォーアフター
きほく燈籠祭 彩色千輪 2018/9/8

うまく表示されない時はブラウザの再読み込みをお願いします。
良い加減この不具合の原因を追求しないと…。似たような不具合があまり情報としてないので困った 苦笑

ちなみにこの花火を撮った、きほく燈籠祭(三重県紀北町)の開催日は2019年7月27 28日開催予定です。*台風の影響により28日に延期されました。

それでは、また。

[common_content id=”5080″]

[common_content id=”3662″]

それでは、また。

この記事を書いた人

目次