こんにちは、Yutoです。
写真というものは光を使って描写するものです。
それゆえに光の状況によって撮影を考えることが大事になってきます。
この記事では色々な光の状況を実際に撮影した写真とともに紹介します。
時間帯による光
朝の光
後述しますが、夕方よりもシャープな写りになることが多いです。
朝は空気が澄んでいて、太陽光が拡散されずに届くことが多いからです。
光の拡散が少ないため、夕方に比べるとやや青みが強いグラデーションになります。
ただし、実際には前日の天候などの様々な条件があるので、撮影においては夕方との違いを意識するほどのことではなく、こういう傾向があるよ程度に考えておくと良いでしょう。気温の低い冬は比較的シャープに写る朝が多いです。
昼の光
被写体の色やディティールをはっきり出したい時は昼間の撮影がおすすめ。
10:00〜15:00頃はいわゆるトップライトといわれる時間帯になります。
太陽の光がほとんど真上から降り注ぎ、光の乱反射や影ができにくいということから撮影には向いていないと言われています。
ただし、このような条件のほうが撮影に向いていることがあるのも事実です。
個人的にはこの時間帯は順光で撮影するのが定番かなぁとは感じています。
夕方の光
赤っぽく見える理由は上昇気流によってチリやホコリが舞い上げられるからです。
空気は暖められると上に上がる性質があります。
これが上昇気流の原因です。
日中は地表に太陽光が当たるので地面と空気が暖められて上昇気流が発生します。
この時にチリ・ホコリ・水蒸気が一緒に巻き上げられて、空気中に散乱します。これらが空気中に散乱されると光はより拡散され、赤みが増し、眩しさも弱くなります。
夏場の夕方は赤みがかった夕焼けを見られることが多いです。
光の方向
順光
順光とは、太陽を背に向けてモノを見た状態のことを言います。
被写体の色や形がはっきりわかる状態です。
青空の色をはっきり出したい場合は順光です。
僕は青空の色をはっきり出したいから一眼レフを買ったのに、その原因はカメラではなくて光加減でした。もちろんコンデジの時より、青の階調を綺麗に出せるようになりましたし、その他の色々な被写体や撮影を楽しむことができるようになったので、一眼レフを買ったことに後悔はまったくしなかったのですが。
アニメちっくな写真を撮りたい時も順光はおすすめです。
記録として残す場合も適していますし、被写体をどストレートに撮る時におすすめな方向の光ですね。
サイド光
太陽がほぼ横方向にある状態です。
光の当たっているハイライトと影になっているシャドウが混在します。
色合いも順光と逆光が混在します。
順光と逆光のおいしいとこどりをしたのが、サイド光と言えるでしょう。
被写体の色やディティールを残しながら、ドラマチックに撮れるのって最高ですよ。
個人的には今一番気に入っている光の方向です。
今までサイド光って綺麗だけど地味なイメージがあって、撮ってもあまり表に出さなかったり、とりあえず綺麗だったから記録として撮っているものの、仕上げまでしていなかったのですが、今後はサイド光は1つのテーマとして撮っていきたいと考えています。
逆光
ドラマチックな光加減の代表例ですね。
太陽と被写体を合わせられるのも逆光ならではの魅力です。
写真は、花びらを透かした色を撮ったものです。
コスモスの花びらは太陽光を通すと綺麗に輝きます。このような花や葉っぱは他にもたくさんあって、例えばモミジなんかは光を透き通すと綺麗なものの代表格でしょう。
花以外の被写体でも、グラスなど逆光で撮るとドラマチックになる被写体がたくさんあります。
また、逆光状態に見られるレンズフレアもカメラでしか味わえない独特のものです。
注意点はレンズにほこりがついていると、画面全体がレンズフレアで汚れてしまうことと、ミラーレスはセンサーがむき出しになっているので、太陽にカメラを向けているとセンサーを傷めてしまう原因となります。
直接太陽を見るのは失明の恐れがあります。望遠で見るなんてもってのほかです。
光の性質
マジックアワー
夜明けや日没の時間帯をマジックアワーと呼びます。
魔法がかったように太陽光や空の表情が変化していくため、名付けられています。ロマンチックですね。
名前からしてロマンチックなので、やはりこの時間帯に撮る写真は光の当たり方や、長く伸びる影、空のグラデーションが綺麗になることが多いです。
マジックアワーは状況が刻一刻と変わっていくので、綺麗な写真は撮りやすい時間帯なのですが、慣れないうちは自分のイメージに合わせて撮影するのは難しい時間帯でもあります。
綺麗に撮れるけど難しいってなんだか矛盾したように感じますが、最初はマジックアワーをとにかく撮ってみて次回から自分のイメージに近い写真が撮れたら十分でしょう。
写真は、何回も同じ場所に同じような条件の時を狙って撮影しにいったものです。
空の焼け方も毎回違うので、行くたびにこれまでと違ったイメージの写真が撮れて楽しいです。
柔らかい光(曇り)
柔らかい光は色味や階調を表現しやすいです。
太陽光が直接当たっている場合、画面内に白いものと黒いものが混在すると、どちらかが飛んでいる状態になることが多いですが、曇りの日は両方のディティールをはっきりと残せます。
森の中や、ポートレートでは柔らかい光が好まれます。
ハイライトやシャドウができても弱めにできるので、撮影後のレタッチも行いやすいです。
強い光
強い光はあまり撮影には向いていないと言われています。
特に風景写真は強い光だと乱反射やレンズフレアが起こったり、コントラストが強すぎたりして、わりと避けられる傾向にあります。
ところが、色をはっきり出したり、コントラストをはっきり出したりしたい場合は、強い光のもとでの撮影はうってつけです。
例えば雪の白さや、青い海などの煌めき、はっきりと形がわかる影などはそのような光環境が適しているといえましょう。
写真は日中の強い光で影を撮ったものです。
特に夏場は太陽高度が高いだけでなく、日照時間も長く、強い日差しになりやすいです。
影を撮ると印象的な写真が撮りやすいです。
弱い光
幻想的な雰囲気、というのは弱い光状態であることが多いです。
はっきり見えるものよりもちょっとぼんやり見えている状態のほうが魅力的になるからでしょうか。
映画の甘いシーンも薄暗い中でのことが多いですし、実際もまぁそのほうが多いでしょう。写真も薄暗い時間帯というのは幻想的なものが撮れることが多いです。
この写真では太陽は入道雲の向こう側にあるので、雲の上はなんだかものすごい色合いで輝いていましたが、弱い光というのは手前の灯台や海、岩の部分のことです。
目では認識できますが、実際はかなり暗い環境です。
手持ちだとISOを上げて絞りを開放にすればなんとか撮ることはできますが、画質はザラザラして解像感も低いでしょう。そこで三脚を撮って解像感が得られる絞りと十分な光を取り込めるシャッター速度で撮影します。そうすることによって、灯台の絶妙な白さや波しぶき、海面や空との区別がはっきりできるような写真が撮れました。
おわりに
一言で光といっても色々なパターンがあります。
今、自分が撮りたい写真はどのような光なのか、ということをイメージすると撮りにいくべき状況が見えてきます。どんな天気の何時頃にどこへ行けばいいのかとか。
なかなかうまく写真が撮れないな、という方は「光を撮りに行く」ということを考えてみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それでは、また。