こんにちは、Yutoです。
長時間露光撮影ってどうやるの?必要な道具は何があるの?
サラサラの海とか川とかどうやって表現するんだろう?と思ったことはないでしょうか。
写真というのは見たままの風景を撮影するというイメージが強いですが、長時間露光という写真ならではの表現方法があるのでご紹介します。
★この記事では長時間露光撮影をする時に必要な道具・撮影設定・注意するポイントをご紹介します
初心者の頃は滝の水が白い筋のようになって流れ落ちている写真に憧れていました。この記事を読めばそんな写真もすぐに撮れるようになります。
長時間露光撮影とは
長時間露光撮影とは、シャッタースピードを遅くして撮影することです。シャッターを長く開けている行為を長時間露光といいます。
はっきりと定義されているものではないですが、1秒以上シャッタースピードを開けているような写真を撮ると長時間露光っぽい写真が撮れます。
初心者向け長時間露光で撮れる被写体
長時間露光をするとどんな写真が撮れるの?というのは実際に撮影した写真とともに紹介します。
夜景
都市夜景は長時間露光で撮影できる代表的な写真です。撮影するならビルのあかりが多い平日がオススメです。
工場夜景
工場のメタリックな雰囲気は長時間露光で撮るととにかくカッコイイ。煙の動きを出せるのも長時間露光ならではの表現です。
滝
滝は日本各地にあります。一番手軽に長時間露光を楽しめるスポットだと思いますので、長時間露光してみたいなという人は滝に出かけてみることをオススメします。
川
川も水の流れを長時間露光で表現することができます。川は水面に近づけるところもあるので、水の流れをより真近くで表現することができます。川は30秒ぐらいシャッターを開けると綺麗な白い筋が出ます。
海
海も水面を平に表現することができます。水墨画のような雰囲気になるのが特徴ですね。
水面全体を平らにしようと思うと、2分ぐらいシャッターを開けている必要があります。
空
長時間露光をすると雲の動きを写真に写すことができます。建物や岩など、無機物との相性が良いです。
雲の動きは天候によって変わるので、10秒ぐらいで良い日や1分ぐらい必要な日などばらつきがあります。
長時間露光撮影のやり方
長時間露光は三脚を使って行おう
長時間露光は三脚にカメラを取り付けて行います。1秒をこえてくるとどんなカメラでも手持ちだと撮影が難しくなるので、しっかり固定する必要があります。
長時間露光の撮影設定
Mモードにする
Mモードにすると全ての操作をやらなければならないと躊躇しそうですが、操作するのは3つだけです。
- シャッタースピード
- 絞り(F)
- ISO感度
この3つをコントロールすれば自由自在に長時間露光を楽しむことができます。
設定のポイントは
ピントの合う範囲を広くする:絞り(F値)を8〜16の間にするといいです。数値が大きいほどピントの合う範囲が広くなりますが、シャッタースピードを長くしなければ明るい写真が撮れません。
ISO感度:100に固定します。数値を上げると短いシャッタースピードで明るい写真が撮れるようになりますが、ノイズが増えてしまうのでなるべく上げたくない設定です。
シャッタースピード:慣れるまではとりあえず明るさを調整するぐらいに考えておきましょう。花火や星空を撮る時はシャッタースピードをがむしゃらに長くすれば良いというものではありません。
手ぶれ補正をオフにする
カメラやレンズに手ぶれ補正がついている機材の時はオフにしておいてください。三脚を固定した状態でオンになった状態だと余計な補正がかかってブレてしまいます。
長時間露光撮影の時にうっかりオフにするの忘れているというのは、カメラあるあるなので注意しましょう。
ピント位置は無限遠でOK
長時間露光撮影をする時は、あまり近くのものを撮ることがありません。そのためピント位置は基本的に無限遠でOKです。
ただし、ピントの合う範囲は広くしておきたいため、絞りは8〜16ぐらいにしておくことをオススメします。
長時間露光に必要なモノ
三脚
カメラを固定するために必要です。
三脚を選ぶポイントは以下の2点。
- 耐荷重が自分の撮影機材より大きいか(カメラの重量 + レンズの重量で機材の重たさを出せます)
- 自分の背丈ぐらいまで伸びる三脚(自分の目線までカメラを上げることができると撮影が楽です)
上で紹介している三脚はこの2点を満たすことができる他、このタイプの三脚の中では値段も安く書いやすいです。僕も普段この三脚を愛用しています。
NDフィルター
日中の長時間露光撮影の時に必要です。
日中は明るすぎるので、長時間露光撮影をするのが難しいです。そんな時に便利なのが光をカットできるNDフィルターです。滝や空を撮る時に必要です。夜の撮影以外で長時間露光撮影をする時は基本的に必要と思ってもらうほうが良いですね。
レリーズ
長時間露光撮影の時に、カメラのシャッターボタンを直接触ってしまうと、カメラが動いてしまい写真のブレの原因になってしまうことがあります。
レリーズを使えば、カメラ本体に触らなくてもシャッターを切ることができるので、写真をブラしてしまう恐れがなくなります。
レリーズがない場合はセルフタイマー撮影にする
どうしてもレリーズがないという人は、セルフタイマー撮影にして、シャッターボタンを押して2〜10秒後にシャッターが開くように設定してください。そうすることでカメラの本体を触っていない時にシャッターが開くようになります。
長時間露光で注意するポイント
写真をブラさないために必要なこと
長時間露光でよくある失敗が撮影した写真がブレてしまっているということ。そのようなことがないように注意するべきポイントをまとめました。
三脚もしっかり固定する
カメラを固定する三脚ですが、その三脚もしっかり固定しておかないと撮影中に三脚自体が動いてしまうことがあります。
例えば柔らかい地面の上とか、傾いている地面の上とかですね。
あるいは三脚の脚をしっかり締めていないとか。緩んでいると、じわじわ脚が短くなっていったり開いていったりして、微妙にブレてしまいます。構図を決めたら三脚に緩みがないかしっかり確認しましょう。
手ぶれ補正をオフにする
先ほども紹介しましたが、手ぶれ補正がオフになっていないから、写真がブレてしまっていたという人が続出しています。僕も何回もやらかしてしまったことがあります。
このブレの怖いところは、カメラの背面モニターではわかりにくく、パソコンに写真を取り込んだ時にはじめて気づくということが多いのです。
写真のブレは後の画像補正でも直すことができないので、注意しましょう。
バッテリーをフル充電にしておく
長時間露光はシャッターを長く開けることが多いため、バッテリーの消耗が激しいです。
そのため、長時間露光撮影をする前はバッテリーをフル充電にしておくことをオススメします。バッテリーが切れると強制的に撮影を終了させられてしまうので、気分的にも残念になってしまいます。
まとめ
長時間露光ができるようになると写真の表現幅が大きく広がります。
しかもながーーーい時間を1枚の画像に落とし込めるのは写真ならではです!
今まで見たことない世界が広がりますので、感動は間違いなしでしょう。
ぜひ長時間露光撮影を思う存分お楽しみください。
長時間露光に慣れると、花火や天の川も撮影することができます。いきなり難しいと感じられた方は滝に行ってください。そうすれば長時間露光の基本的な操作は身につきます。