こんにちは、Yutoです。
今回は、ソニー Eマウントレンズ「FE 135mm F1.8 GM」を実際に使用したレビューしていきます。
135mm F1.8といえばなんといってもとろけるようなボケ!
このレンズの評判は花を撮るのに向いているとか、ポートレートを撮るのに向いているとか、とにかく高評価。
では、本当に皆が言うように素晴らしいレンズなのか。
20万円以上のレンズであるという価値はあるのか。
今回私が実際に試してみましたので、135mm F1.8を検討している方はお付き合いいただければと思います。
もちろん写真付きでレビューします。
FE 135mm F1.8 GM 基本情報
主なレンズスペック
最短撮影距離 | 0.7m(★寄れる!これがポイント) |
手振れ補正 | -(ボディ側対応) |
フィルター径 | 82mm |
絞り羽根 | 11枚 |
円形絞り | ○ |
質量 | 950g |
価格
こんな人におすすめです
- 花を撮りたい
- ポートレートしたい
- 映画のようなワンシーンを切り取りたい
- 自分の子供を撮りたい
FE 135mm F1.8 GMはこのレンズ独特の世界観を作り出すことができます。
後ほど実際の写真をお見せしますが、そこに撮影者がいないような、被写体だけが存在する世界観を作り出すことができます。
写真を見にきた人が、まるでそこに行けるかのような席を用意したようなといえばいいでしょうか。
まぁ、ほら言葉で言ってもハードルだけが上がっていくので、とりあえず写真を見ていってください笑
作例
花
とにかくとろけるようなボケ感が最高です。
焦点距離が長く、最短撮影距離が短いので、小さな花でも撮りやすいのがいいですね。
野草のような花に世界観をもたせて撮れるのはFE 135mm F1.8GMならではです。
スナップ
中望遠ならではの圧縮感がいいですね。
被写体までの距離が多いので、撮影者の存在が感じなくなり、写真に世界観を持たせやすい特徴があります。
映画のワンシーンのような切り取りができるのも135mmならではといえるでしょう。
使用感
花がすごく撮りやすい
大きい花から、小さい花まで全てが撮りやすいというのが特徴的です。
レンズの最短撮影距離が0.7mであるため、かなり花に寄れて中望遠ではあるものの構図の自由がきくというところが大きいです。
お花畑でも絵にしやすい
お花畑は結構撮影が難しかったりします。
その理由は、花の背景にいろいろなものが散らかっているからですね。
でも135mmなら、中望遠で空間を切り取る画角になるので、散らかっている背景を写さずに花を撮ることができます。
背景がちょっと写っていても、とろけるようなボケで背景を消すことができます。
たとえばこちらのダリアは周りに支柱などがあったのですが、中望遠ならではの切り取りと、とろけさせるようなボケで後ろにある別の畑を背景とすることができ、F1.8ならではの背景ボカシ力と、最短撮影距離0.7mというスペックが余計なものを入れない構図つくりと、背景のボケをより強くさせることができます。
ローポジションからでも縦構図で撮りやすいα7Cとセットがおすすめ
花の撮影は、自分より低い位置から撮影することが多いです。
この写真は高さ10cmほどの高さの花を撮ったものです。
低い位置から撮影する理由は花の撮影の基本として、花の高さにカメラを合わせて撮るからです。
ほとんどの花は自分より背が低いので、自然とカメラの高さも下がります。
小さい花なら、ほとんど地べたにつけた状態が花の高さとカメラの高さが合った状態です。
余談ですが、自分より低い目線で縦構図で撮ろうとする時、カメラにバリアングルモニターがあるとものすごく楽です。
チルト式モニターだと横構図は撮りやすいのですが、縦構図は撮りにくいです。
だからこそバリアングルモニターのα7Cがオススメです。
α7Cは2020年10月にソニーから発売されたフルサイズのミラーレス一眼です。
現在(2020年10月)は世界最軽量・最小のフルサイズミラーレス一眼となってます。
ソニーのフルサイズミラーレス一眼は別記事にてまとめているので、カメラを検討している方は合わせてお読みください。
玉ボケが楽しめる
中望遠でボケが効かせられるレンズは、玉ボケを楽しみやすいです。
夕方の海岸などは玉ボケを楽しめます。
135mmのレンズでがっつり玉ボケを楽しみましょう。
波打ち際は玉ボケを作りたい放題です。
大きな波がくると水をかぶってしまうことがあるので、撮影中は波の大きさにも気をつけてください。
波が穏やかな内湾や湖で撮るのがおすすめです。
漁港の岸壁にある猫じゃらしを撮影しました。
背景には太陽光が水面に反射してキラキラしたものが玉ボケとなって出ています。
秋〜冬頃になると朝は草に水滴がついています。
晴れた日に近所の草むらで撮影をすると幻想的な玉ボケ写真を楽しむことができます。
雨の日の撮影が楽しい
雨の日独特のしっとりした雰囲気を切り取りやすいです。
基本的に空を入れた構図の写真は撮らずに、地上風景を切り取った写真が多くなります。
背景はシックな感じのところが多くなるでしょう。
さて、135mmF1.8はとろけるようなボケが魅力ですが、その時でもピントがあった部分の解像度がすさまじく優れているのが特徴です。
拡大すると雨粒がはっきり写っているのがわかるでしょう。
雨でも相変わらず花の撮影は楽しむことができ、花弁や茎についた水滴も良く演出させることができます。
雨は光がマットになるので、背景を優しい色合いにすることが可能です。
ポートレート
少し離れたところから世界観を作り込んで撮影できる
BEUP(三重県松阪市のアジアン雑貨店)さんの全面協力によりお店で撮影させていただきました。
BEUPさん、ありがとうございました。
アジアン雑貨が好きな方はぜひ行ってみてくださいね。
というわけで、お店の中でマタニティフォトを撮影してきました。
135mmでポートレートをする時は、カメラと被写体の距離がかなり開くのが特徴です。
特に全身を入れた撮影だと10mぐらい離れることもザラです。
上半身くらいだと5〜7m前後離れれば入るかなというイメージでした。
座ってもらうと全身入りますね。
実はこどもの場合なら立った状態で全身入れることができます。
仕事風景も邪魔にならない位置から撮影できます。
被写体から距離があるので、遠くから自然な表情を撮るのに非常に向いています。
森の中で使うと光を綺麗に取り込める
135mmは肌に当たる光と影の濃淡を繊細に描写することができます。
曇りの日の森が特にオススメですね。
外で、ストロボなしで、スタジオで撮ったかのような仕上げを目指したい方はぜひ撮ってみてくださいね。
カップルフォトが撮りやすい
「被写体から距離がある=撮影者がまるで存在していないような世界観」を演出できるため、2人だけの世界というのを作り込みやすいです。
他人を撮ったかのように写っていますが、この二人は友人です。
このように被写体が友人であっても客観的な視点で撮ることができるというのが、135mmの特徴といえるでしょう。
カップルフォトは2人だけの世界に入り込んでいるような写真を撮るとロマンチックさが強く出ます。
カメラを意識しているたのしげな写真もいいですが、撮影の1コマとしてこのような写真があると、さらに味わい深いのもがありますね。
ボケを使った写真が楽しい
中望遠で寄れて大きく開放できるからとろけるようなボケが出せる
<ボケの三大要素>
・望遠であるほどボケやすい
・絞りを大きく開けられるほどボケやすい(F値を小さい数字にする)
・近いところにピントを合わせるほど遠くがボケやすい
上記の観点から見ると、FE 135mm F1.8 GMは
・焦点距離:135mm
・最短撮影距離:0.75m
・絞り最大開放値(F値):1.8
というそれぞれの要素がとろけるようなボケを生み出すための条件を生み出しています。
身近なものを美しく撮ろう【道端の草花編】
このように高さ5cm程度しかない花は近くまで寄れて、絞りを大きく開くことができて、中望遠で空間の一部が切り取れるようなレンズで撮るのに最適です。
つまり、道端の草花ですら美しく撮れてしまうというのがFE 135mm F1.8 GMの魅力でしょう。
こちらも道端にある猫じゃらしを撮影したものです。
朝日が薄ら猫じゃらしを照らしています。
雨上がりだったので水滴がやさしく輝いているのが綺麗でした。
背景には田んぼが広がっていますが、よくボケているため、ごちゃついた感じはなく、緑単一のシンプルな背景を演出してくれています。
絞ればはっきりと写し込めるので風景撮影にも向いている
135mmは絞り込めば風景写真を撮るのにも適しています。
この写真のような近場を写していてもF11まで絞り込んで、ピント位置を真ん中の木(20mぐらい離れている)にすると背景もかなりはっきり描写するようになります。
中望遠という特性上、全体的な風景を切り取るのではなく、やや遠くにある風景を部分的に切り取るという使い方が適しています。
絞りでボケ変化具合を比較した
ピントを3mほど前の看板に合わせたもの
近くのものは背景ボケによって浮かび上がらせることができます。
ピントを無限遠に合わせたもの。
前ボケを作って遠くのものを浮かび上がらせることができます。
また、風景写真でボケを作らずに撮るには、前景を入れずに、中景〜遠景を入れるような撮影スタイルになるでしょう。
逆光フレアを活かした撮影ができる
135mmは逆光耐性が強いレンズですが、わずかに逆光フレアが出る時があります。
逆光フレアは通常じゃまもの扱いをされてしまいますが、時と場合によっては写真の演出にひとやく買うことが多いです。
例えば、この写真の逆光フレアはまるで猫じゃらしに当てられているスポットライトのような雰囲気をもっています。
こちらの写真は記事内でも紹介したものですが、夕陽のフレアを少し入れています。
ふわっとした感じで入るので、背景ボケとうまく合わさって写真の右上に良い感じのハイライトが入りました。
まとめ
花・人・身近な被写体を撮るのに非常に向いているレンズといえるでしょう。
また、被写体との距離があるからこそ演出できる、独特の世界観は135mmF1.8の特徴といえます。
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コメント
コメント一覧 (2件)
こんばんは。
この夏に、念願のSONY FE 135mm F1.8 GMを手に入れました。
花を撮るようになったのが、購入した一番の理由ですが
街の風景を撮影しても、凄く良い感じで、腕が上がったような錯覚に
陥ります(笑)元々望遠レンズで切り取るのが好きだったので
このレンズが付けっぱなしになることが最近多いです。
Yutoさんがおっしゃるとおり、7Cなら縦位置でも楽に低いところ
から被写体を狙うことができるので、最強の組み合わせかもしれませんね。
ああ、7Cが欲しい…(^_^;)
勝兜さん
コメントありがとうございます。
135mm手に入れたんですか!いいですねー!!
街の風景を撮るのもいいですよね。
GMレンズを使うと腕が上がったような感覚というか、実際にいい写真が撮れるので嬉しくなりますよね。
RPGゲームでいうと強い武器を装備した感じです笑
縦写真撮ること多いなーと感じたら、検討してみてください(`・ω・´)b