【RAW現像実践解説】桜を違和感なくピンクに仕上げ、反射を強調する

こんにちは、Yutoです。

日本の原風景ともいえる桜と棚田の写真のRAW現像を解説します。

桜とりわけソメイヨシノは遠目で見るとピンク色なのに、実際は白色というクセのある被写体です。
今回は理想の色味に近づけつつ、不自然さがでないように現像していきます。

桜の色の出し方や、反射の青色の出し方など参考になれば幸いです。

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それでは、実際にRAW現像の流れを解説していきます。

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目次

今回解説する写真

三重県の有名な桜名所で撮影したものです。
棚田と桜という日本らしい原風景が見れる場所として知られています。

晴れで風が弱い日の早朝に行くと田んぼの水面が凪いで桜が綺麗に反射します。太陽が桜に当たってきた頃にシャッターを切りました。
のぼりたての太陽光は桜にほのかな暖色を加えてくれるのがポイントです。

主題

シチュエーション
よく晴れた日の早朝・無風・桜が見頃。桜に太陽光が当たっている

構図
三分割構図でエリア分けを意識し、桜と余白のスペースを均等になるようにします。

シャッタースピード
1/160秒
十分明るい時間帯の撮影なので特に難しいことを考える必要はなく、明るすぎず暗すぎない設定で撮れればOKです。

ボケ
F 7.1
パンフォーカスになるように意識します。

ISO感度
100
できるだけノイズを少なくするために拡張ISOを除く一番低い値(だいたい100か200)に設定しておきます。

ピント
桜の木

背景
空が入らないように意識しています。空は明るい被写体のため、主題より目が向けられてしまう可能性があるからです。

仕上げの方向性
春が始まり、色とりどりの世界になっていくことが伝わりやすいように、被写体ごとの色を強調していきます。

使用するソフト

Adobe Lightroom Classic

Adobe フォトプランを使うとAdobe PhotoshopとLightroomの両方が使えます。

RAW現像(Lightroom)

撮って出し

日の出時刻から待つこと30分ほど。

3本の桜にほどよく太陽光が当たったタイミングでシャッターを切ります。
手前はまだ影なので暗いです。

全体補正:明るさと色味をざっくり整える

①全体を明るくする
暗めに撮っているので最初に写真全体を明るくします。
ハイライトは明るいところが白飛びしないように下げています。

②色鮮やかにする
自然な彩度と彩度を上げて、写真全体を鮮やかにします。
これだけで写真がにぎやかになりました。

③水面の色を空のような色にする
手前の田んぼのリフレクションが青いのは空を反射しているからです。
そのままの色だとどこかくすんだような色をしていたので、色相でブルーが濃くなるように調整します。

部分補正:桜に朝日が当たっている様を強調し、山に立体感をもたせる

①色温度を上げて朝日が当たっている様子を再現
色温度を上げると桜の光が当たっている部分が暖色になります。

②影になっている部分を引き締めて立体感を出す
シャドウと黒レベルを下げて、影の部分を引き締めます。さらにコントラストも上げて明るい部分と暗い部分をはっきりさせます。

部分補正:リフレクションを強調してインパクトを強くする

①リフレクションをはっきりさせる
露光量と明瞭度をセットであげると、被写体の存在感が強調されます。
ここではリフレクションの中の桜と空が目立つようになりました。

部分補正:桜をピンクにする

①見た時の印象に近づける
実際の桜は白いですが、見た時の印象はうっすらピンクなことが多いです。写真でも色被り補正を紫にふって再現しました。
一番左の桜は最初から色付いているので、そのままにしておきます。

部分補正:さらにリフレクションを強調させてインパクトを強くする

①リフレクションの中でも見せたいエリアを強調する
見せたいエリアは明るくします。
露光量を上げるだけではなく、ハイライトと白レベルも上げて被写体の明るいところはもっと明るくします。

完成

今回の現像では、桜に立体感を持たせて青空の色味を強調させました。

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